ときどき文化

 美術、音楽、ワークショップの感想など

ちょいと面白そう(オンライン ワークショップなど)


ちょっと面白そうなワークショップ(オンライン版)を見つけました。
(感想も追記しています)


ひとつめは、あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」の再開に向けて尽力されたアーティストをむかえたワークショップです。

アーティストワークショップ
『共に生きる不自由ー表現者と研究者の対話から』

 日時 7月22日[水]19:00─21:00
 開催方法 Facebookライブにて開催【視聴無料/申込不要】
 ゲスト 富永京子(立命館大学社会学研究科准教授)
     加藤翼(アーティスト)
     村山悟郎(美術家)


さまざまな分断が存在する社会でどう共にあるべきか。
「共に生きる不自由」を熟議するワークショップ、だそうです。

ちょっと難しそうな印象も受けますが、あの「表現の不自由展」の現場を知るゲストなら、観念的でないお話を聞けるかな?

詳細ページ(視聴ページも)はこちら↓

京阪電車 なにわ橋駅|アートエリアB1|ラボカフェ|「共に生きる不自由-表現者と研究者の対話から」

 

●ひとこと感想(視聴後追記)

・まぁまぁ難しかった(汗)。
アーティストさんの話は、具体的な体験とのつながりがわかりやすかったのですが・・。

・展示中止後、市民との対話の場を設けたアーティストの加藤翼さんが、
「(表現の不自由展に)“公金を使うな” というのは、何らかのSOS」

と話されていたのが印象に残りました。

SOS。
自分にはそういう視点はまったくなかったので、驚きました。
顔を合わせるからこそ感じられることなのだろうな。


展示の中止というのはアーティストにとってたいへんな衝撃だったと思うんですが、
対話に向けたステートメント(声明文)がなかなかすばらしいです。
        ↓
美術手帖』の関連記事 
「表現の不自由展」展示中止を受け新たな動き。加藤翼、毒山凡太朗がアーティスト・ラン・スペース「サナトリウム」を開設|美術手帖



・・・

 

翌23日は、「生の作品を観る/体験する」という美術館の根幹を揺るがす現状についての対話です。

プロジェクトミーティング
『美術館のいま(2)~大阪東洋陶磁美術館~』

 日時 7月23日[木・祝]19:30─21:00
 開催方法 Facebookライブにて開催【視聴無料/申込不要】
 ゲスト 出川哲朗大阪市立東洋陶磁美術館 館長)


大阪市立東洋陶磁美術館の館長・出川哲朗さんがゲストです。

コロナ禍をきっかけに浮き彫りになった美術館の課題や新たな鑑賞体験のあり方、美術館の可能性についてお話を伺うとのこと。

今回はシリーズの2回目。1回目の「美術館のいま(1)」は残念ながら見逃しました(シリーズの存在を知りませんでした)が・・

こちらの美術館で開催中の展示は気になっておりました。・・といいますか、東洋陶磁美術館自体が気になる存在です。

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曇天の下で威光を放つ国宝・天目茶碗(の垂れ幕)。


あまりにも恐れ多く、この写真を撮ったときは美術館の中に足を踏み入れることなく終わりました。


こちらの館長さんは、どんなお考えをおもちでしょうか、楽しみです。
展示中の作品についてもお話されるとのこと。


詳細ページ(視聴ページも)はこちら↓

京阪電車 なにわ橋駅|アートエリアB1|ラボカフェ|「美術館のいま(2)〜大阪市立東洋陶磁美術館〜」



●ひとこと感想(視聴後追記)

・見るからに神秘的な光を放っている天目茶碗ですが、

可視光線を超えたところで見えるものがあるのではないか」と、
ヒトには見えない波長で撮った写真(というような意味だったと思います、多分)が図録に収録されているようです。

何かわからんけど、すごいな。いったいどんな色に見えるのか。


さらに、立体物を撮るとき、カメラのピントはどこか1点(茶碗の前面なり、内側なり)に合わせますが、図録の写真は「どの点にもピントが合う」撮り方をしているとのこと。絞りを絞っているということかいな?


ちなみに館内は写真撮影OKになっています。
「ふつうの人が撮っても商業利用できるレベルには達しない」とのことで・・ ごもっともです。


・コロナについては、休館になったり会期が変更になったりといった影響はあるけど、メリットもあるようです。

大阪では、みんな話したい(大阪では?  )けど、展示室に静寂がもどってきて、すばらしい鑑賞空間になっているとか。

ニコニコ動画や3D(おうちでミュージアム)も公開されていて、複数の体験のしかたができるようになるとか。
(とはいえ、立体造形の質感は本物にしかないので、ぜひ美術館に足を運んでほしいとおっしゃっていました)


公立で、自前のコレクションが充実していないと経営や運営の面で厳しいだろうとは思いますが・・
東洋陶磁美術館に関しては、この点はクリアしているのでしょうね。




『美術館のいま』シリーズは、引き続き大阪歴史博物館(8/26)、京都市京セラ美術館(8/29)の館長さんを招いて行われ、オンラインで視聴できます。

artarea-b1.jp





・・・

30日は、身体表現のお話です。

ラボカフェスペシャル feat. ブリッジシアター
『大谷燠さんにご自身を聴く~身体表現とその時代〈後編〉』

 日時 7月30日[木]19:00─21:00
 開催方法 Facebookライブにて開催【視聴無料/申込不要】
 ゲスト 大谷燠(NPO法人ダンスボックス代表)


ダンスを通して社会や地域で人々の営みと芸術をつなぐ「場づくり」に取り組んできたという大谷さん。

時代ごとの世俗・政治・文化的な背景と、国内の舞踏やダンスシーンの変遷を追うそうです。


こちらも、〈前編〉は見逃しましたが、人々の営みと芸術をつなぐ場づくり、というのはいいですね。興味あり。
「なんとなく身体表現に興味がある・好き」という私も楽しめるといいのですが~

詳細ページ(視聴ページも)はこちら↓

京阪電車 なにわ橋駅|アートエリアB1|ラボカフェ|「大谷燠さんにご自身を聴く〜身体表現とその時代〜〈後編〉」

 

 

 

静かな展示室


大阪市立美術館で開催されている『フランス絵画の精華』展を観に行ってきました。

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雨のためか来場者はそれほど多くはなく、さらに(感染予防のため)会話はご遠慮くださいとあって、展示室内はとてもしずか。


チラシに掲載されているような華やかな女性像にひかれて行ったんですが、思いがけず、ラ・トゥールの絵を観ることができました。

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《煙草を吸う男》1646年? ジョルジュ・ド・ラ・トゥール 東京富士美術館 所蔵


闇の中、木でおこした火に息を吹きかける人物。

この絵にふさわしい、静謐な展示空間でした。

お客さんどうしであれこれ話しあう声が聞こえてくるのは美術展の常ですが、静けさの中で観るのもいいですね。特に、このラ・トゥールのような作品の場合は。


・・・


ラ・トゥールに興味をもったきっかけは、「美術館の舞台裏」(高橋明也 著)という本でした。

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著者は、国立西洋美術館での『ラ・トゥール』展(2005年)を企画した方。
貴重な作品を集めるためにフランス中を行脚したというエピソードについても書かれていて、著者がこれほど情熱を注いだラ・トゥールの絵とはどんなものだろうと思っていました。

ちなみに、日本にはラ・トゥール作品が2点あり、一点は著者が在籍していた国立西洋美術館が所蔵。もう一点は、今回観た《煙草を吸う男》(東京富士美術館蔵)です。
しとしと雨が降る日にも似合う展示でした。

 

 

久しぶりの生演奏


週末、友人の出演するライブを聴きに行ってきました。

バイオリン、サックス、ピアノのトリオで、ピアソラジョン・ウィリアムズ、ジャズの定番曲などなど。
本当に、体の芯まで陶酔してしまう。

(そして「下手でも自分で弾きたい」というループに入る・・)


●演奏された曲より
ストラスブールサン・ドニ

動画は撮ってないので、別人の演奏ですが。


Candy Dulfer - Strasbourg - St. Denis



ピアソラの『ブエノスアイレスの冬』やジョン・ウィリアムスのメドレーもよくて、完全に骨抜きにされてしまった。
ライブが終わった後も、しばらくは夢遊病者のようになってました。


会場は、大阪・梅田のライブハウス  BONILLA(茶屋町アプローズ B1F)

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音楽にどっぷり浸れる空間はいいな。コロナで音楽家やこういう場所も災難を被っていますが、また行きたい。


香りで虫除け


ある夜、わたしは恐怖の体験をしました。

この時期、台所や洗面所やフロ場などに前ぶれもなく出没して、わたしたちの心の平安を破る、アレ(以下、X)です。

そこで、Xが嫌うという香りで彼らを遠ざけるグッズを作りました。


X 除け 匂い袋

〔用意するもの〕
・ハッカ油 適量
・コットンパフ 2〜3枚
・水きりネット 1枚
・ひも 適量

 

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ハッカ油は、上の製品(健栄製薬)をドラッグストアで購入。税込み700円ほどでした。


〔つくり方)

① コットンパフにハッカ油をたらす。(とりあえず15滴ほどたらしました)
② ①を水切りネットに入れ、口をひもで縛る。
③ 完成。

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かんたん。

片方のひもを近くのフックにかけ、Xに香りが届きやすいよう床すれすれのところにぶら下げました。
(香りは薄れていくので、ハッカ油はときどき追加します。)

 
何かのプレゼントでもらったメッシュの袋があったので、こちらも。

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近くのドアノブにかけておきました。

かわいらしい外見、周囲に漂うさわやかな香り。・・フフフ、どうだ。イヤだろう。


・・と思いましたが、見た目が優しげなこともあり、効果もマイルドそうな気がします。(と同時に、市販のX対策製品のデザインの強烈さが腑に落ちました)

そこで、ハッカ油を水に混ぜたハッカスプレーもつくって床に吹き付け、念入りに拭き清めました。

X除け スプレー

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〔用意するもの〕
・水 大さじ3
・ハッカ油 5滴ほど(とりあえず)
・無水エタノール 小さじ1 

〔つくり方〕
スプレー容器に入れて混ぜる。

※ハッカ油はポリスチレンを溶かす性質があるそうなので、スプレー容器はポリスチレン製以外のものを使用


排水口など、Xの出入り口に吹き付けておくのも効果があるようです。

わざわざスプレーにしなくても、水にハッカ油をたらしてぞうきんがけをしてもいいと思います。
「うわっ、なんかイヤやな、この辺」 という感じで、どこかに行ってくれればよい。


〔効果の検証〕
・ハッカをまいてから一週間ほど経ちましたが、今のところ当該区域にXはあらわれていません。

ただ、ハッカをまいていない暗がりでは、・・また、声にならない叫びをあげる羽目になりました。

f:id:pokorin3:20200629174214j:plain 叫び(イメージ)


・におい袋は、ハッカ油を追加するのが少々面倒ではあります。水切りネットに入れず、容器に直接入れるほうが実用的かも。


変更後 (容器に直置き)

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身もフタもない・・

でもハッカ油の蒸発具合もわかりやすいし、追加するのもラク

白い器に入れて部屋のすみに置いておくと、盛り塩っぽいです。(厄除けみたいで、よいかも)


絶滅しろとは言わないが(別に絶滅してもいいけど)、私の生活空間に生息するべきではないX・・

スキのない対策が必要です。


●参考 ハッカ油のコラム
https://www.hakkayu.jp/column/column01/



すごいな、NHK


土曜の朝、テレビをつけたら、小腸のアニメが流れていました。

わりと小腸に興味があることもあって、なんとなく見ていたら、面白くて驚いた。
番組の名は、「バビブベボディ」といいます。
www.nhk.jp


NHK Eテレの子ども向け番組ですが、NHKスペシャル「人体」の制作チームが関わっているとのことで、最強です。


スピーディな展開で、音楽もデザインも秀逸。アニメもそこはかとなく面白く、小腸に興味がなくても楽しめそう。
わずか10分間の番組に、各界の英知が結集されているとは。さすがです。

土曜の朝10時30分から放送されています。


●追記
そのあとの番組もなんとなく見てたら、いい感じで脱力系でした。

・ごちそんぐDJ(10時40分~)

・アニメ ざんねんないきもの事典(10時45分~)

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 番組HP https://www6.nhk.or.jp/anime/program/detail.html?i=zannen


 
 どれも5分とか10分の番組ですが、つくっている人が楽しんでいるよなぁ・・ という感じの番組。



 

久しぶりの美術館


軒並み休館していた美術館が再オープンしました。

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にゅっ


 

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トッ トコ ト



なかなか可愛い。
時間と体力があれば、もっとゆっくり観て回りたかったです。

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兵庫県立美術館 2020年度 コレクション展I


あら、なんと。

明日 6月14日(日)は、観覧無料のようですよ。

前期:6月18日(日)まで
後期:7月11日(土)~9月22日(火)まで

 

もとはといえば、こちらの企画展をめあてに足を運んだのでした。

兵庫県立美術館『開館50周年 超・名品展』

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うーん、海の男。

灼けつくような太陽、熱風、太平洋。(日本海ではない気がする)


コロナの影響で開催延期となり、開始が6月2日。終了は予定通りの6月7日で
わずか一週間の開催!とあおられて、あわてて出かけましたが、やはり実物を目の前にできるのは有難い。

なんとしても、たとえ一週間でも、開催するんや。」という、関係者の意地を感じます。


・・・


コロナによる自粛期間中、たくさんの美術展が延期になったり休止に追い込まれたりしましたが、観客として残念という以上に、関係者が開催のためにかけた途方もない費用や時間や労力を思うと、言葉もありません。


コロナ後は、海外から作品を集めた大型展が減少するという見方もあり、ゆるい美術ファンとしては気になるところです。
何にしても、作品との出会いは一期一会。これからますます、そんな時間と空間を大切にしたい気がします。


ところで今回は、はじめて「事前予約」(と、入り口での検温)を体験した美術展ともなりました。
期間中、思い立ったら出かけられるのが美術展のよいところだと思っていましたが、予約制も意外にわるくないですね。
受付で行列を作ったり、混雑でもみくちゃにされる心配がないのがいいです。

ロミオとジュリエット


・すてきなちらし 第2弾(と言っても、一点だけですが)

あいかわらず、観てもいない芝居の案内を大切に保管しています。

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 ロマンやな。

B4二つ折りです。



中面をひらくと
公演や役者さんの紹介が載っていて、
裏表紙は下のようになっています。

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この言葉とビジュアル・・

ロミオとジュリエットの、すべてを表現しきっている。(ような気がする。)


このデザイン、背景のバラの色がちがうだけで、二人の手のシルエットはオモテも裏も同じだと長年思い込んでいました。
が、あらためて見比べてみると・・



上演された年は確認しませんでしたが、90年代です。

・・・

tokidokibunka.hatenablog.com