ときどき文化

 美術、音楽、ワークショップの感想など

皆川明の世界


「ミナ ペルホネン / 皆川明 つづく 」展(兵庫県立美術館)を、会期終了まぎわに観に行ってきました。

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エントランスに、クッションが敷き詰められています。その数、約330個。

てっきり手で触っていいものだと思って、触りまくってしまいました。すみません。(汗)


ミナ ペルホネンはファッションブランドの名で、皆川明さんはブランドを立ち上げたファッションデザイナーです。


こちらは、洋服の森

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ブランド設立以来、25年間でつくられた服  約390体が展示されています。


中には、こーんなコートですとか

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このようなジャケット&スカートですとか

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服の形も可愛らしいんですが、生地がもう、素敵で・・

生地のデザインも、皆川さんが手がけられています。




生地のデザイン原画と、それをもとにつくられた生地が並んだ展示も興味深い。

たとえばこちらの原画は、

f:id:pokorin3:20201107195221j:plain(おサルさん?)

布になると

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刺繍や織りなど、名前の出ない職人さんの仕事もまた素晴らしいのだろうな。


こんなに素敵なデザインや服づくりをされている皆川さんですが、裏の顔(ということもないけど)がまた、すごいです。


●挿絵の世界

皆川さんは挿絵も描かれるそうで、新聞の連載コラムの挿絵が紹介されているんですが

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(展示ケースの境目が写りこんでいます)


こちらの挿絵のタイトルは『石の話』。

たしかに、彼らは会話している・・(ような気がする)。


私は「石どうしの会話」と思い込んで見ていましたが、「石についての話」という意味だったのかもしれません。



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こちらのタイトルは『ヒツジカゲ(羊影)』


絵も、タイトルのセンスも、好きやなー。



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タイトルは『これからの今』。


たしかに、こんな形になっている気がする。



カバンにプリントするイラストの原画も展示されていました。

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あの素敵な服のデザインをする人が、この絵を・・。


いや、これはこれで素敵なんですが、素敵の方向性がまるきり違うというか。
(意外なような、でも、なんか分かるような)


上の原画をもとに出来上がったカバンがこちら

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これは、原画の方がいい気がする。



そのようなわけで、オモテの顔もウラの顔も、刺さる展示でした。

展示は11/8(日)で終了となりますが、
ミナペルホネンのショップは、京都にもあるんですね。(買うのはお高いのだろうな)

こういう服をつくる人生というのが、ちょっぴり(かなり?)うらやましい気がします。