ときどき文化

 美術、音楽、ワークショップの感想など

平均10秒

美術館に行った観客が、ひとつの作品をどのくらいの時間をかけて見るかというと、ある調査によると、平均10秒なのだそうです。
大阪府江之子島文化芸術創造センターの学芸員さんにお聞きした話です。

たしかに実感としてそのくらいかなぁ、という気はします。
気に入った作品は、もちろんそれ以上の時間をかけて眺めますが、あまり興味がなければ素通りしてしまうので。

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ところで、このセンターへは「対話型鑑賞」のプログラムに参加するため出かけました(こちらが本題)。

ひとつの絵につき10分間、大人も子どもも交えて、感じたことを語り合います。
このとき大切なのは、自分とちがう感覚を楽しむこと。ほかの人の感じ方について、批判や否定はしない約束です。
www.enokojima-art.jp


話しあうことで絵を見る楽しみそのものも増えるし(10分があっという間)、そこで出会う人の見方とか感じ方のバリエーションが半端ありません。

同じものを見ても、人はそれぞれちがう受けとめ方や考え方をするものだ(それでいいのだ)ということを、楽しみながら理解できる。めっちゃいい鑑賞スタイルだなぁ、と思います。