コインの世界
ある日、家に眠っているコインを整理しました。
もとの持ち主が中東・アフリカ方面へ行くことが多かったため、その地域のものが中心です。
やはり日本では見かけない風物がいろいろ描かれていて、おもしろい。
アラジンのランプ風ですね。
どこの国かいな。
コインをひっくり返すと、
アラビア文字の下に、”UNITED ARAB EMIRATES” の文字がある。
アラブ首長国連邦か。
いや~、遠いところから・・。
・・・
これはエジプトだろう。
裏には
0のように見えるけど、10 とかかな?
と思い、アラビア文字と算用数字の対照表で調べてみると
0(ゼロ)ではなく、5 を表すようです。
5円玉か。(円ではないけど)
・・・
これは、なんの動物だろう。
イヌかタヌキのような体つきに、細長い鼻(か、口)。
アリクイみたいだなぁと思ったのですが・・
コインをひっくり返すと、
ZAMBIA、ザンビア とある。
ザンビアのお金ということで調べてみると、どうやらオモテの動物はツチブタのようです。
・ツチブタ: アフリカ中南部の草原にすみ、アリを捕食する。
やはり、あの細長い鼻か口の形は、アリを食べるのに便利なのだな‥
・・・
コインの周縁をうめつくす曲線は、単なる模様ではなく文字だと思うんですが・・
美しいです。(読めませんが。)
サウジアラビアのコインです。
コインの裏はとみると、
真ん中にある、3をひっくり返したような文字は、 さきほどの表によると4 を表しています。
‥4円玉?
(円じゃないけど)
その下の4ケタの文字
4ケタだし、コインが発行された年だろうと思い、同じ表でみてみると、
1378年となります。
が、このコインの発行年としては古すぎる。
もしかしてイスラム暦かなぁと思い、
イスラム暦(ヒジュラ暦)から西暦へ換算できるサイト ↓ で調べてみました。
換算したところ、西暦だと1959年となり、このコインが使われていた年代(1960~1970年代)に合います。
なんと計算機のカシオが、このような換算サイトをつくっているのです。
イスラム暦だけではない。イラン暦、ユダヤ暦、マヤ暦も換算できます。
カシオ、すごい!!
(誰が、どんな時にこのサイトを使うのか・・ そっちも気になる。)
★生活や実務に役立つ計算サイト<世界のこよみ> by CASIO
https://keisan.casio.jp/menu/system/000000000240
・・・
月と星、
その下に、音楽記号のように流麗な文字。
まるでタカラヅカの通貨のようです。(そのようなものは ありませんが。)
パキスタンのコインです。
・・・
手足が鳥のような、インドとか、東南アジアの国に登場する神様っぽいものが描かれています。
調べてみると、インドの神話に出てくるガルダという神様のようです。
コインをひっくり返すと、
若き国王という風情の肖像。
真面目そうな東洋人に見えます・・
タイの元国王、ラーマ9世でした。
・・・
おおーーーーっ。
漢字や~~~~ぁぁぁ!!
・・と、思わず声を上げてしまいました。
ついに来た、漢字文化圏!! ホンコン!!!
裏は、と見ると、
"QUEEN ELIZABETH THE SECOND" の文字と、エリザベス女王の肖像。
イギリスに統治されていた時代の香港。
・・・
さて、いくつかの海を渡ってきました。
現代の、日本の硬貨。
500円玉は桐、
100円は桜。
ふだん見慣れているものですが、こういう流れで見るとお国柄が出ているなぁ。と、
改めて感じます。
自然、文化、言葉、歴史に政治と・・
ちょっとした物見遊山、時間旅行をした気分です。