2019年に観た美術展 in 関西
「今、どんな美術展をやっているかな」と調べたいときに見ているインターネットミュージアムというサイトがあります。読者からの美術展レポートを募る「エリアレポーター募集」という記事に目がとまり、2018年の終わりからレポートをはじめました。
そろそろ12月。この一年ほどの間に観て、書いたものをふりかえってみました。
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●ミラクル エッシャー(2018年11月、あべのハルカス美術館)
「面白かった」の一言につきます。いつまででも遊べる。
エリアレポートはこちら ↓
あべのハルカス美術館「生誕120年 イスラエル博物館所蔵 ミラクル エッシャー展」 | インターネットミュージアム
ここで展示を観たあとは、美術館のひとつ上の階(17階)にあるカフェでお茶を一服することが多いです。眺望が良くて、展示の余韻を楽しむのにぴったり。
抹茶ラテで一服。
●驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ(2019年 1月、あべのハルカス美術館)
細部に目をこらしすぎ、会場を出るころには頭がクラクラしました。
エリアレポート
あべのハルカス美術館「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」 | インターネットミュージアム
●石本藤雄展 マリメッコの花から陶の実へ(2019年 3月、細見美術館)
ほのぼのします。上の写真は、期間限定で公開されていた茶室。
エリアレポート
細見美術館「マリメッコの花から陶の実へ 石本藤雄展─琳派との対話─」 | インターネットミュージアム
●不思議の国のアリス展(2019年 3月、兵庫県立美術館)
「リアル脱出ゲーム」など、関連イベントに興味を引かれました。
脱出ゲームからは早々に脱落しました。
エリアレポート
兵庫県立美術館「不思議の国のアリス展 神戸展」 | インターネットミュージアム
もちろん、鳥獣戯画を見に。
エリアレポート
中之島香雪美術館「特別展 明恵の夢と高山寺」 | インターネットミュージアム
●KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2019(4月、京都市内)
毎年4月から5月にかけ、京都市内で行われる写真祭。ボランティアスタッフとして参加していました。
エリアレポート
京都文化博物館 別館ほか「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2019」 | インターネットミュージアム
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エリアレポートでは二つの展示会場について紹介しましたが、それ以外にも印象に残ったものがあります。
そのひとつが下の写真、誉田屋源兵衛 黒蔵(こんだやげんべい くろぐら)という会場での展示。
ベンジャミン・ミルピエという、ダンスの振付師による作品です。
建物の内部も黒いですが、外観も名前(黒蔵)の通りの真っ黒。
280年前から帯の販売を手がける帯匠・誉田屋源兵衛の蔵だそうです。
下は、黒蔵と同じ敷地内にある、誉田屋源兵衛の《竹院の間》という町屋。間口からは想像できないほど奥行きが深く、複雑な構造の建物です。
ピエール・セルネという写真家による作品が、春画とともに展示されていました。
この写真展ではボランティアスタッフとして、京都文化博物館の会場設営や、両足院(建仁寺の塔頭)での作品看視などをしました。
会場設営や内覧会では、フリーのキュレーターや通訳者、展示デザインを担当した建築家、作品を出品している写真家など、プロの仕事ぶりを間近に見ることができます(会場によると思いますが)。国際色も豊かで、「アートで英語」を学びたいと思うくらい。
私の目からは玄人ごのみの作品が多い(「きれいー」「かわいいー」ではない)印象でしたが、足を運ぶ人が多いのは、京都という立地や、展示会場となった建物の魅力も大きいのかなと思います。
●クマのプーさん展(4月、あべのハルカス美術館)
写真は開会式のもの。展示会場にも子どもが遊んだり写真撮影できるスペースが充実していました。今の時代らしいなと思います。
エリアレポート
あべのハルカス美術館「クマのプーさん展」 | インターネットミュージアム
●世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦(6月、細見美術館)
工芸品のような絵本の展示。アートであり、ビジネスであり、社会的取り組みでもあり。
エリアレポート
細見美術館「世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦」 | インターネットミュージアム
●下鴨神社 糺の森の光の祭(8月、下鴨神社)
観客参加型で、華やか。すごい集客力です。
エリアレポート
チームラボ「下鴨神社 糺の森の光の祭」 | インターネットミュージアム
●The 備前(9月、MIHO MUSEUM)
「土器」と呼びたくなるような、土っぽい感じがいいです。触りたい。
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MIHO MUSEUM「The 備前 ―土と炎から生まれる造形美―」 | インターネットミュージアム
金箔の襖絵と、上村松園さんの作品目当てです。
エリアレポート
京都国立近代美術館「円山応挙から近代京都画壇へ」 | インターネットミュージアム
同じテーマ(円山・四条派)のコレクション展が、別の階(4階)で開かれていましたが、上村松園の師匠・鈴木松年の《梅に小禽》という絵の前から、しばらく動けませんでした。この日観た作品の中で一番強く印象に残っています。
京都国立近代美術館でのもう一つの(実のところ、最大の?)楽しみは、1階の生パスタのお店での食事です。パスタがおいしい。
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こうしてみると、いろいろ見せてもらったなぁと思います。
来年はどうなるか。(今年も、まだひと月ほど残されていますが。)
レポートを書くときは一人で行って、一人で書いて完結することが多いですが、来年に向けては、作品を通じた対話をもっと楽しめればなぁと思っています。